『メタファー:リファンタジオ』感想:良かった/残念だったところを解説

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2024年10月11日に発売された、アトラスの完全新作RPG『メタファー:リファンタジオ』(以下、メタファー)。

僕は同社のペルソナシリーズのファンなので、期待しながらプレイしてみました。

ふみばら

結果としては大満足のゲームでした!

  • クリアするまでの総プレイ時間は100時間以上
  • 1周目でできるサブクエストなどは全てクリア

といった具合に、ここまでやり込めたRPGゲームは久しぶりでしたね。

総じてプレイしてよかったと言える作品だったんですが、「もっとこうだったらな〜」と思う部分があったのも正直なところ。

そこで本記事では、メタファーの良かった/残念だったところをご紹介します!
なお、本記事については以下の点にご注意ください。

  • メタファーの利用規約に基づき、本記事にはプレイ画像の掲載はありません
  • ストーリーのネタバレはありませんが、本編クリア後の感想なので、ストーリーの流れやゲーム終盤の要素について言及している箇所があります
  • ペルソナシリーズ(3〜5)との比較をしている箇所があります

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目次

メタファーの良かったところ

  • 王道かつ斬新なストーリー
  • 敵モンスターの不気味さやBGMの重厚さ
  • 作品の世界に没入できるUIや演出
  • とっつきやすくなった育成や戦闘
  • 進めるのが簡単になったコミュ

ゲーム内で日付が進むカレンダーシステムや、1回のミスで戦況が左右されるシビアなターン制バトルなど、ペルソナシリーズと同じような感覚でプレイできた本作

その上で、本作から始める人でも快適に楽しめるように改善されているなと感じましたね。

王道かつ斬新なストーリー

メタファーのメインストーリーは、主人公を含めたキャラクターたちが王位争奪戦に挑み、次の王を決めるというもの。
ペルソナシリーズのように神などの上位存在の敵が現れることもなく、最後まで人同士の争いや信念のぶつかり合いが描かれていきます。

ファンタジーの世界で主人公が王を目指すというのは王道の展開ですが、本作が面白いのは「最も国民の信託を集めたものが次の王になる」という点。

現代における選挙と同じ仕組みなんですよね。
主人公たちは人々からの支持を得るために、戦いや人助けに奔走していくことになります。

さらにメタファーの世界には種族間の差別や宗教問題などが根付いており、人々からの支持を得ようとする主人公たちの障害として立ちはだかります。

王道のファンタジーを土台としつつも、

  • 選挙と治世
  • 種族(≒人種)間の差別
  • 宗教と政治の癒着

といった、現代社会にも通じる問題を生々しく描いている本作のストーリーは、とても斬新に感じましたね。

ふみばら

ゲームとして面白いだけでなく、いろいろと考えさせられる作品でした

敵モンスターの不気味さやBGMの重厚さ

本作で一番インパクトがあるのは、「ニンゲン」という敵モンスターの不気味な見た目
見る人によっては生理的な嫌悪感を抱いてしまいそうなほど、とがったデザインをしているんですよね。

この「ニンゲン」のデザインが、メタファーの世界のいびつさや残酷さを表してくれているように思います。

また、ペルソナシリーズとは違う重厚なBGMも本作ならでは。
特にゲーム起動時に流れる『英雄譚序曲』や戦闘BGMの『戦う者たちよ』などのボーカル入りの曲が印象的

僕は最初「ボーカルはオペラ歌手の人とかなのかな⋯?」と思っていたんですが、妙常寺の住職である本良敬典さんが担当されていると知ってビックリしました。

ふみばら

本作の前情報をほとんど調べていなかったので⋯⋯
確かに改めて聞いてみるとお経のようにも聞こえます

敵モンスターの不気味さやBGMの重厚さによって、メタファーの世界観に引き込まれながらプレイすることができましたね。

作品の世界に没入できるUIや演出

メタファーでは主人公たちが鎧戦車(がいせんしゃ)という乗り物によって王国中を旅するんですが、僕はそのUIや演出がとても好きでした。

  • 目的地を選ぶ際のマップが絵本のような絵柄をしている
  • 鎧戦車がマップ上を移動するときには、専用のナレーションが入る
  • 鎧戦車の甲板に登ると、実際に鎧戦車や動いている様子や景色を見ることができる

といったように、主人公たちが旅をしている臨場感と、ファンタジーの世界の住人が旅をしている様子を見ている感覚の両方を楽しむことができたんです。

ふみばら

鎧戦車での移動中に主人公たちが名所や珍しい景色に足を止める演出も、旅をしている感があってよかったです

その他にも、

  • 主人公が町のエリアを移動したときには、雑踏の中を歩くシーンが入る
  • メニュー画面の主人公が油絵のような独特のタッチで描かれている

など、本作ならではのUIや演出がちりばめられていましたね。

とっつきやすくなった育成や戦闘

メタファーの主人公たちは、英雄像の力「アーキタイプ」を使って戦います。

ふみばら

ペルソナシリーズで召喚するペルソナと同じ役割です

ですがアーキタイプはペルソナとは仕様が異なっていて、他のゲームにおけるジョブのようなもの。
仲間たちは自由にアーキタイプを習得できますし、アーキタイプごとに覚えるスキルも決まっています。

ペルソナシリーズにおけるペルソナの合体のような要素はなく、覚えさせるスキルの選択もシンプルになりました。

ペルソナの合体やスキルの取捨選択が好きだという人も多いでしょうが⋯⋯
本作にそういった要素がないのは、アトラスのRPGを初めてプレイする人にも優しい仕様だと思います。

また、本作ではレベルが低い敵をアクションで倒せるのも、ゲームの爽快感やとっつきやすさにつながっていましたね。

進めるのが簡単になったコミュ

旅の中で出会った人物たちと関係を築いていく、いわゆるコミュシステムがメタファーにも採用されています。

コミュシステムは成長要素を解放したり、強力なスキルを覚えたりするためにも大切なものなんですが⋯⋯
ペルソナシリーズでは1周目で全てのコミュをMAXにするのは、自力ではほぼ不可能だったんですよね。

ふみばら

選んだ選択肢によってコミュの進みが遅くなったりするので、時間が足りなくなってしまうんです

しかしメタファーでは

  • コミュの相手と一緒に時間を過ごすと、確実にコミュが1段階進む
  • コミュの最大値が8になった(ペルソナシリーズだと最大値は10)

といったように、コミュを進める難易度が大きく低下

実際に僕も1周目で全てのコミュをMAXにでき、「初めてMAXにできた!」と感動しました笑

「ペルソナ6が出るなら同じ仕様にしてほしいな」と思うくらい、本作のコミュシステムは快適でしたね。

メタファーの残念だったところ

メタファーの「もっとこうだったらよかったのに⋯⋯」という残念だった部分をご紹介します。

  • パーティーメンバーの加入が遅い
  • パーティーメンバー関連のイベントが少ない
  • アーキタイプの習得や成長が遅い
  • 各キャラオリジナルのアーキタイプが欲しかった
ふみばら

良い作品だったからこそ、もったいなく感じてしまう部分がありました

パーティーメンバーの加入が遅い

メタファーのストーリーは、6月〜10月の短い期間を描いたものになっています。

ふみばら

ペルソナシリーズは、基本的に4月〜翌3月までのストーリーです
(操作自体は翌1月までだったりします)

その分、パーティーメンバーの加入が遅いと感じてしまったんですよね。
特に最後に仲間になるバジリオにいたっては、最後の戦い目前のようなタイミング

バジリオがめちゃくちゃ強かったので、戦闘面では大活躍してもらいましたが⋯⋯。
後述するパーティーメンバー関連のイベントが少ないこともあって、仲間として親睦を深めきれないままストーリーが終わってしまった感じがしてしまったんですよね。

ストーリーの展開上、仕方のない部分ですが、せめてストーリーの中盤ぐらいまでにはパーティーメンバーがそろっていたらうれしかったですね。

パーティーメンバー関連のイベントが少ない

これは個人的にかなり大きな不満点です。

ふみばら

パーティーメンバーが魅力的だったからこそもったいない⋯!

ペルソナシリーズでは学園物ということもあり、夏休みや文化祭などのイベントや、日常の会話のやりとりといったシーンが多くあります。
そういった場面があることで、パーティーメンバーと親睦を深めたり、キャラに愛着が湧いたりする感覚を楽しめたんですよね。

ですがメタファーでは、そういったパーティーメンバー関連のイベントがとても少なく感じました。

ストーリーの期間が短い上、世界観や主人公たちが置かれている状況も常にシリアスなので、そういった場面を入れづらかったのかもしれませんが⋯⋯

個人的には、7月末〜8月にかけてジュナが仲間になってから、駆け足でメインストーリーが進んでいってしまった感覚がありましたね。

物語の中盤以降で仲間になるユーファとバジリオもとてもいいキャラだったので、もっとパーティー内のやりとりがわかるようなイベントやシーンを見たかったというのが正直なところです。

アーキタイプの習得や成長が遅い

せっかくたくさんの種類があるアーキタイプを十分に使いきれないのも残念な点でした。

例えば、炎氷雷の上級魔法が使える「エレメンタルマスター」というアーキタイプがあります。
このアーキタイプが解放されるのは9月末で、最後の戦い目前。

その頃には後述する各キャラの専用アーキタイプ「ロイヤル」が習得できるようになり、属性魔法より強い攻撃手段も増えていくので、ほとんど出番がないんですよね。

ふみばら

上級属性魔法をほとんど使わずにアトラスのRPGをクリアしたのは初めてです笑

他の上位のアーキタイプについても習得と成長が遅いおかげで、「ロイヤルを解放するためにとりあえず習得する」といった状態に⋯⋯

もう少しアーキタイプの習得と成長が早ければ、さまざまなアーキタイプを使った戦闘を楽しみやすかったと思いますね。

各キャラオリジナルのアーキタイプが欲しかった

最後は完全に好みの問題ですが⋯⋯

先述したように、本作にはパーティーメンバーのコミュをMAXにすることで解放される、「ロイヤル」という各キャラの専用アーキタイプが存在します。

そのロイヤルですが、各キャラが最初に習得したアーキタイプを元にした名称とデザインをしています。
(最初に「ファイター」のアーキタイプを習得したストロールは、「ロイヤルファイター」を習得するといった感じです)

ふみばら

主人公だけは「プリンス」というオリジナルデザインのアーキタイプを習得するんですが⋯⋯

ペルソナシリーズのように、各キャラオリジナルデザイン&名称のアーキタイプが欲しかったなというのが正直なところです。

ペルソナシリーズではコミュをMAXにした仲間のペルソナが進化するんですが、デザインも名称もガラリと変わるので、どんな姿になるのかとてもワクワクするんですよね。

そのワクワク感を知っている身からすると、全員共通の「ロイヤル〇〇」という名称や、あまり変わり映えしないデザインには物足りなさを感じてしまいました

メタファーの感想

残念なところもあったメタファーですが、「もっとこの世界を冒険したかった」と思えるくらい面白い作品でした!

僕は昔と比べてRPGをじっくり楽しむということが難しくなってしまったんですが、100時間もプレイできたのはとても驚きましたね。

メインストーリーの骨太さは最近プレイした作品の中でも一番で、

  • 選挙と政治のあり方
  • 生きていく上で、ファンタジーをどう捉えるか

を訴えかけてくるシナリオにはいろいろなことを考えさせられました。

ふみばら

パーティーメンバー関連のイベントや、ストーリーが追加された完全版が出たらぜひやりたいと思える作品です

まとめ:これからの展開も気になる大作RPG

アトラスの完全新作RPGとして発売されたメタファー。

同社のペルソナシリーズが面白いので期待と不安がありましたが、「プレイしてよかった!」と思える作品でした。

ふみばら

ただのファンタジーではなく、世界の残酷さや人の醜さなども描いている、大人も楽しめるRPGでした

次回作や完全版の発売など、今後の展開が今から気になってしまいますね。

本作が気になっている人は、ぜひプレイしてみてください!

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