Webライティングを始めてみたいけど、提案文はどう書いたらいいんだろう⋯⋯
クラウドソーシングサービスで案件を獲得しようとする際に、最初の関門になるのが提案文の作成ですよね。
せっかく勇気を出して挑戦しようとしているのですから、不採用が続いてモチベーションが下がってしまうのは避けたいところ。
僕はランサーズで実績0の状態から2件のWebライティング案件に提案文を送り、2件とも採用の連絡をいただくことができました。
それぞれ文字単価1円以上の良案件で、良いスタートダッシュを切ることができたなと思っています。
そこで今回は、僕が提案文を作る際に工夫したポイントなどをご紹介します。
最初に断っておきますが、「これさえ書けば採用される!」というようなテクニックの紹介ではありません。
Webライターらしく「相手が必要としている情報をわかりやすく伝える」ことを意識して、提案文の作り方の参考にしてもらえたらうれしいです。
・提案文作成の流れとポイント
・提案文の読者であるクライアント目線の考え方
- Webライティング経験は当ブログの作成のみ
- クラウドソーシングサービス初挑戦
- 市役所の広報部署で約5年の業務経験あり
※初めての提案文を作成した、2023年1月時点の情報です
提案文で工夫したポイント
僕が提案文を作成する際に工夫したポイントは、次のとおりです。
- 参考テンプレートを、案件に合わせてカスタマイズする
- アイディアを求められている場合は、複数提示する
- ポートフォリオは、自信のある記事ではなく案件に近い記事を紹介する
- 案件に関連のある経験や経歴を加える
読者であるクライアントの目線を意識しよう
工夫したポイントについては詳しく解説していきますが、共通しているのは「読者であるクライアントの目線を意識する」こと。
なぜなら読者のことを考えずに形だけを整えた文章は、とても読みにくいからです。
結果的に読者の関心を得られず、必要な情報や熱意を伝えることができません。
僕は前職で広報紙の編集などをしていたのですが、その経験からも「読者目線の大切さ」を強く実感しています。
読者であるクライアントの目線を意識すれば、案件に合った形に提案文をカスタマイズするようになり、同じ提案文を使い回すようなことはなくなります。
また、余計な情報や専門用語などもなくなり、自然と読みやすい提案文になっていくはずです。
読者目線を意識して文章を書くスキルは、実際にWebライティングの案件を手掛ける上でも重要なもの。
ぜひ、提案文作成の段階から実践していきましょう。
提案文作成の流れ
それでは、「転職に関する体験談のオリジナル記事作成」という案件に応募する想定で、提案文を作成する流れを紹介していきます。
僕が工夫したポイントについても解説しますので、ぜひご自身の提案文にも取り入れてみてください。
①テンプレートの用意
まずは、提案文のテンプレートを用意しましょう。
基本事項の記載を忘れてしまうことを防げますし、テンプレートを案件に合わせてカスタマイズするほうが、効率的に案件に応募できます。
僕はこちらの記事を参考にしてテンプレートを作成しました。
Webディレクターの「たくろー」さんが運営されているWebサイトで、ライティングを始めとした文章のノウハウを紹介されています。
文章に関するさまざまなコンテンツを紹介されているので、信頼感がありました
②募集内容をよく読む
提案文を書き始める前には、募集内容をじっくりと読みましょう。
募集内容の中には、提案文で答えるべき必須事項が指定されている場合があります。
たとえば、
- 週に何時間作業できるか
- 同ジャンルの執筆経験
- 記事のテーマ案
などです。
必須事項に答えられていない提案が採用される可能性はとても低いと思いますので、見落としがないようにしましょう。
③必須事項を冒頭に記入
いよいよ提案文のテンプレートをカスタマイズしていきます。
答えるべき必須事項がある場合には、あいさつ文のすぐ下に書くようにしましょう。
クライアントが必要としている情報をわかりやすく伝えるためです。
【例文】
この度は、私の提案にお目通しいただきありがとうございます。
Webライターのふみばらと申します。
この度は「転職に関する体験談のオリジナル記事作成」の募集を拝見し、自身の経験を活かしてお力になれると思い、応募いたしました。
以下、ご質問事項についての内容や自己紹介を記載しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。
■ご質問事項について
・稼働可能時間
週20時間程度を予定しています。
なお、急ぎの作業などが発生した場合は、臨機応変に対応いたします。
④アイディアは複数出す
案件の中には、記事のテーマ案などを求められている場合があります。
そのときは、複数のアイディアを出すようにしましょう。
複数のアイディアを出すことには、次のような効果があります。
- アイディアが1つだけのときよりも、採用される可能性が高くなる
- 案件への熱意を伝えられる
- クライアントが複数の案の中からテーマを選ぶことができ、親切な提案になる
実際に僕が提案文を送ったときにも、3つ目に書いたテーマ案での記事作成を依頼いただきました。
ただ、数が多ければいいというわけでもありません。
「数が多くて読みづらい」「アイディアを絞れないんだな⋯⋯」というマイナスの印象になってしまう危険性がありますからね
個人的には、3つぐらいがちょうどいいかなと思っています。
また、アイディアの箇条書きでは内容が伝わりづらいと感じる場合は、簡単な概要を書いておくとより親切です。
【例文】
■ご質問事項について
記事テーマ案は、現時点で以下のものを検討しております。
・事務職から営業職に転職したメリットとデメリット
自身の体験談を踏まえて、両職種のギャップなども交えながら紹介していきます。
・転職活動のときに役立ったアプリやツールの紹介
スケジュール管理アプリや、自己分析に役立ったマインドマップツールなどについてご紹介します。
・転職する前に調べておきたい制度
失業手当や住民税の切り替えなど、転職前に知っておきたい制度についてご紹介します。
⑤案件に近いポートフォリオをアピール
個人ブログの運営などをしていれば、自分が書いた記事をぜひポートフォリオとして紹介しましょう。
その際に、つい自分が良く書けたと思った記事や最近投稿した記事をポートフォリオとして掲載してしまいがちではないでしょうか。
ですが、ここでも一工夫。
少しでも案件に近い記事を選んで掲載するようにしてみましょう。
なぜなら、クライアントが「この人は今回の案件に合った記事を書いてくれそうか」を判断する材料になるからです。
今回の例である「転職に関する体験談のオリジナル記事作成」の場合だと、
- 転職に関する記事
- 転職ではなくても、自分の体験談をテーマにした記事
があれば、アピールしたいところです。
僕であれば、次の記事を紹介します。
⑥案件に活かせる経験を肉付け
案件に活かせる経験を持っている場合は、締めの文章などでアピールしましょう。
ここがしっかりと書かれていることで、同じ提案文を使いまわしている人との差を作ることができます。
自分が案件に対して「なぜ」「どのように」貢献できるのかを伝えられる文章を考えていきましょう。
【例文】
私は4度転職をしており、さまざまな職場での業務経験があることから、今回の募集については幅広くお力になれると考えております。
また、「読者の目線に立ったわかりやすい文章」を書くことを得意としておりますので、転職に不安を感じている方にも寄り添えるような記事を作成させていただきます。
ご縁をいただけますことを、心より楽しみにしております。
⑦必ず最後に推敲と添削を
いよいよ提案文が完成!
といきたいところですが、最後に大事な作業があります。
それが推敲と添削です。
- 文章のつながりや文法がおかしくなっていないか
- 専門用語やわかりづらい言い回しを使っていないか
- 誤字脱字はないか
- 表記ゆれがないか(「たとえば」と「例えば」が混じっているなど)
といった点をチェックしていきましょう。
そういった細部にも注意を払うことで、「正確に仕事をしてくれる人なんだな」という印象をクライアントに与えることができます。
最後は、完成した文章を音読してみるのがオススメ。
声に出して読んでみることで、文章の違和感などに気づくことができます。
自分にとっても、読者であるクライアントにとっても読みやすい提案文が完成したら、自信を持って案件に応募していきましょう!
まとめ:提案文はWebライティングのトレーニング
提案文には、Webライティングに求められるスキルが詰め込まれています。
- 募集内容を読んで、提案文に書くべき内容を把握する
- クライアントが必要としている情報を、わかりやすく伝える
- 案件に貢献できる根拠(ポートフォリオや経験)を示す
- 誤字脱字などがない、読みやすい文章を書く
それら全てに共通しているのは、「読者であるクライアントの目線を意識する」こと。
読者のことを考えて書いた文章は、自然と読者にとって読みやすく、印象に残るものになっていきます。
ぜひWebライティングのトレーニングだと思って、提案文作成に取り組んでいきましょう。
あなたにも良い案件とのご縁があることを願っています!